佐藤錦って、どんなさくらんぼ？もっと美味しく食べる方法は？|東京都大田市場青果仲卸

佐藤錦って、どんなさくらんぼ？もっと美味しく食べる方法は？

あなたもきっと「佐藤錦」と聞いたら、さくらんぼの事だとすぐにピンとくるかと思います。なぜなら、今やさくらんぼのシェア約80％を佐藤錦が占め、抜群の知名度を誇っているからです。

しかもその美味しさと、果実の美しさから「赤いルビー」と呼ばれているほどです。ですがこの佐藤錦、実は今よりももっと美味しく食べるための方法があります。そこで今回、赤いルビーこと佐藤錦を美味しく食べるために、知っておきたい旬や選び方、保存方法をご紹介させて頂きたいと思います。

佐藤錦は、さくらんぼのシェアが約80%ですが、生産地も約80%が山形県です。

歴史は古く、大正元年に山形県の佐藤栄助さんが、酸味のあるナポレオンと甘みはあるが保存が難しい黄玉を交配させ、昭和3年までの16年かけて完成させたさくらんぼになります。

その糖度は20%位と非常に甘く、佐藤錦の“佐藤”は「砂糖」のように甘いという意味も込められているほどです。

また佐藤錦は甘いだけではなく、酸味が抑えられているのも美味しさのポイントです。サイズは19mm~25mmと他の品種と比べて小さいのですが、果汁が豊富で一口噛んだ瞬間から幸せな気持ちになれるさくらんぼです。

佐藤錦は剪定作業が非常に重要な果実です。そのため、枝一本一本に日光が当たるようにするだけでなく、実がたくさん付き過ぎないように無駄な枝を落とし、形を整えなければいけません。これを寒い2月頃から行うため、大変な作業になります。

3月下旬頃になると、つぼみが膨れて（→膨らんで）いきますので、今度は余計な（→余分な）つぼみを落とす作業に入ります。これを一本一本丁寧に行ってこそ、大粒の甘いさくらんぼを作る事ができます。

さらに佐藤錦は、鳥、サルから実を守り、梅雨の時期には実割れを防ぐための対策もしなくてはいけません。そのため、四方に防鳥ネットを張って鳥対策を行い、電気線を張ってサル対策を行い、パイプハウスを設置し、屋根にビニールを張って梅雨対策を行うといった対策をそれぞれ行っています。

しかし、こうした手間ひまがかかっているからこそ、最高の佐藤錦を美味しく頂く事が出来るのです。

佐藤錦の旬は6月に入ってからになります。しかし現在ではハウス栽培もされており、4月上旬には収穫がされるようになりました。また5月の第二日曜日の、母の日ギフトとしてハウス栽培の佐藤錦をおくる方も増えており、贈り物としての価値も高くなっています。

ちなみに、さくらんぼは追熟しない果物なので、収穫したタイミングが一番美味しくなっています。ご購入後はできるだけ早く召し上がってください。

抜群の美味しさと、豊富な果汁で人気の佐藤錦ですが、劣化が早いのが弱点です。そこで佐藤錦を保存する際は、キッチンペーパーに包み、ポリ袋に入れ、冷蔵庫の野菜室で保存するのがオススメです。

生産者さんが手間ひまをかけて育てた佐藤錦には、より美味しく召し上がって頂くための選び方があります。ポイントは3つ！

上記の通り、旬を逃さず6月に出ているもの選ぶ事です。佐藤錦の美味しさは誰もが納得するところですが、劣化が早く、旬を過ぎると実が柔らかくなり過ぎ、味もアルコール化してします。これではせっかくの佐藤錦も、本来の美味しさを味わう事ができなくなってしまいます。

佐藤錦は収穫から時間が経つと、軸が茶色になってしまいます。ですので、佐藤錦を選ぶ際は必ず軸をご確認し、軸がキレイな緑色をしているものを選びましょう。

佐藤錦の実は、時間と共に黒味がかってきてしまいます。また張りもなくなり、しなびた感じが出てきますので、赤く張りのある佐藤錦をお選びください。

ちなみに、冷やし過ぎると甘みの感じ方が薄れてしまうので、食べる前は少し早めに冷蔵庫から出しておくと美味しく頂けます。是非、お試しください！

大田市場の万浦では、以下の佐藤錦をお取り扱いしております。

主な産地	主な等級	主なサイズ	多くなる時期
山梨県	特秀・秀・赤	200ＰＫ３Ｌ・２Ｌ・Ｌ・Ｍ	5月中旬～6月中旬
山形県	特秀・秀・〇秀	500ℊ化粧３Ｌ・２Ｌ・Ｌ 200ℊ３Ｌ・２Ｌ・Ｌ・Ｍ 500ℊＰＫ２Ｌ・Ｌ１㎏バラ２Ｌ・Ｌ	6月初旬～7月初旬
秋田県	秀	500ℊ化粧３Ｌ・２Ｌ・Ｌ 200ℊＰＫ３Ｌ・２Ｌ・Ｌ	6月初旬～7月初旬
北海道	秀	200ℊ ３Ｌ・２Ｌ・Ｌ（ＰＫ）	6月下旬～7月下旬

大田市場には毎日様々な野菜や果物が入荷してきております。万浦でも佐藤錦をはじめ、様々な果物・野菜を取り扱っております。佐藤錦に限らず、野菜、果物について仕入れのご相談がありましたら、以下の「CONTACT」より、お気軽にお問い合わせください。